「…っ」 早くここを立ち去りたいと思うのに、足がうまく動かない。 …心臓が、握り締められたように痛い。 次第に歪んでいく私の視界。 徐々に霞んでいく夕都の寝顔。 少しずつだけど縮まってきたと思っていた距離は、私と『ユウリ』さんを重ねて見ていたからこそのもの…? 私自身が馴染めたわけじゃ、なかったの…? なんにも考えられなくなって、ただ熱い雫だけが零れていく。 「…っ…」 やっとの思いで、私は夕都の部屋を飛び出した。