「陽依ちゃん、大丈夫?顔色悪くない?」
夕食の時間、樹さんが心配そうに私の顔を覗き込む。
「…大丈夫ですよ?」
無理やり笑顔を作って、私は色とりどりのおかずを口に押し込んだ。
…ダメだ。
こんなんじゃ、みんなに心配かけちゃう。
しっかりしなきゃ。
『ユウリ』さんの存在を隠しているみんなを責める気持ちはどこにも起こらなかった。
多分…
親しい人が亡くなった、その事実を乗り越えることは、簡単なことじゃない。
それに…
後から入寮してきた私に、そんな話をするほうが不自然だ。
だけどずっと同じ空間にいると、私の不自然な態度がばれてしまう気がして、私は早々にリビングから自分の部屋へと退散した。

