「…夕都、君?」 テラスの手すりに腕をおいて、夕都君はどこか遠くを見つめていた。 「…陽、依?」 夕都君がゆっくりとこっちを振り返って私を見る。 「…邪魔しちゃった?」 私が遠慮がちに尋ねると、夕都君はふるふると頭をふった。 「…陽依、夕都でいい。」 夕都君がまた遠くを見ながらそう言う。 「…夕、都。」 私が呼ぶと… 夕都は、何故か…どこか寂しそうに笑った。