「拓海がね、」
蓮さんがたっくんの背中に視線を送りながら、楽しそうに話しだした。
「『このドレス、大事な子のだからきっちり作ってね!?』って、大迫力で言うんだ。」
「…え?それはたっくんのお父さんに…。」
「…だと思ったんだけどね?よく聞いてると、『その子、パーティーに向けて頑張ってるから、パーティーで一番輝いて欲しいから。』だって。こそばゆいこと言うよね。」
そう言うと、蓮さんは私に優しく笑いかけた。
「…。」
私も、たっくんの背中に視線を送る。
…たっくん。
このドレスには、可愛さや美しさだけじゃなくて、たっくんの優しさも込められてたんだね…。
「…香坂社長!」
私がたっくんを見ていると、隣にいた蓮さんが急に声を上げた。

