「たっくん…」
たっくんに話しかけようとしたけれど、すぐにたっくんの隣にいる人に気がついた。
「はじめまして、音宮陽依です。お見知りおきを。」
…たっくんの大切な相手かもしれない。
そう思って、私はできるだけ丁寧に挨拶した。
このパーティーに来て、気がついた。
S寮のみんなには、たくさんの仕事のパートナーがいる。スポンサーの人や、提携会社の社長さん。
みんな…
そういう世界で生きている。
私と一緒にいることで、みんながマイナスイメージを持たれるのは嫌だから…。
こんなによくしてくれるみんなに迷惑はかけたくない。
「ひよりん、そんなに改まらなくて大丈夫だよ。」
そう言うと、たっくんは優しく微笑んでくれた。
「はじめまして、蓮です。君が、ひよりんかぁ〜。」
たっくんと一緒にいる人が、面白そうに私を見た。

