群青ホームラン




「……うん。私もちょっとっていうか、かなり焼きもち妬きなのかもしれない。なんかワガママになってきちゃったかな」

青木が可愛いことを言うから思わず笑ってしまった。こんな一面もあるんだって知れて良かった。

だってもっと、もっと好きになれるから。


「ワガママ言って。俺も嫌なことは言うし焼きもちも妬くよ?」


きっと青木だから、青木だからこんな自分も見せられる。


「うん。……あ、そうだ見て見て」

青木が思い出したようにポケットから一枚の紙を取り出した。それはどこかで見たことのある紙。


「麻奈に頼んで貰ったんだ!投票はできなかったけど」

青木が出したのはミスコンの投票用紙だった。よく見ると2年の男子の欄に俺の名前が書いてある。


「今だけは私の一番だもんね」

へへっと笑う青木の頭をそっと撫でた。


「これからもだよ」

「冴木くん……」

青木と目が合う。一秒、二秒……そして。


「冴木ー!もうやだ!俺絶対もうやらないから!」

バッ!と屋上のドアが開いて半泣きの竹田が現れた。その横では長崎が腹をかかえて笑っている。


「聞いてよ!竹田超ブーイングされたんだよ!しかも寅の帽子いじられまくってたし」

竹田は悲しみから怒りに変わって俺に詰め寄ってきた。


「あのあと、すげー大変だったんだからな!」