「頑張るぞー!」 「「『おー!!』」」 まるで“最高の演技をするぞ”と、みんなで約束したみたいだった。 手を伸ばした後、みんなで顔を見合わせて、微笑んで。 なごやかな中、みんな真剣な表情へと戻る。 ―――ガガッ 幕が開いた。 幕が上がればそこはもう、劇の中の世界。 私たちが作り出すもの。 たくさんの視線が顔を出し、私たちは自分たちの立ち位置に移動する。 そして私は、ステージに飛び出したのだった。