劇が、あともう少しで始まる。 裏方やステージのセットは、もうできた。 あとは時間が経って、幕が上がるのを待つだけ。 「…よし!」 大介くんが、大きく声を張り上げた。 色んな胸を内に。 真剣に。だけども笑顔は輝いている。 そして、円を作る真ん中へと手を延ばしたんだ。 「円陣を組もうか!」 そんな大介くんの言葉に、部員6人が手を伸ばして。 みんなの手のひらが、重なる。