ロンリーウルフ


思いっきり睨み付けてやる。

なのに憎たらしいクソガキは、楽しそうにクスクスと笑い始めやがった。

そして膝の上にのせたあたしをぎゅっと抱き締め、

「かわいいな、お前」

と生意気に告げる。

「はぁ? 年上相手に何言ってんの」

「ますます惚れた」

「アホちゃうか」

「今すぐ押し倒したい」

「そうせえ。そしてさっさと出ていきさらせカス」

こいつが相手だと、あたしの口の悪さが爆発する。