ロンリーウルフ


そして泣いた子供をあやすように、ベッドの上であたしを抱えて膝の上にのせた。

何、この体勢。

クソガキに抱き締められている。

「意味わからんわ」

何やねん。

あたししかおらんて。

昨日会ったばかりやんか。

付き合ってるわけでもないのに。

アホちゃうか。

あぁ、そうや。

話も通じん正真正銘のアホやった。

「一週間」

レイヤはあたしの背中をさすりながら、ぶっきらぼうだけど穏やかな声で言った。

「一週間でいい」