ロンリーウルフ


今日の相川さんの言葉を思い出す。

「チューするよ?」

そして顎に触れた手の温かさ。

本当にされると思った。

してほしいと思った。

どこまでが冗談で、どこまでが本気なのかがわからないじれったさ。

そういう駆け引きの中で生まれるキスがしたい。

なのに、あたしは何をしてるんだ。

こんなガキに簡単に唇を奪われて、説教して。

こいつのキスが上達したところで、何のメリットもない。

あたしがキスしたいのは相川さんなのだ。

……できないけど。

罰金で払う100万なんて、持ってないし。

そもそも彼はあたしなんかに興味ないし。

ったく、何なのこの状況。

あたしには相川さんよりこのクソガキがお似合いってか。