ロンリーウルフ


すると相川さんは頭を掻きながら、

「やられたな」

と笑った。

「ふふん」

してやったり顔を彼に近づける。

あたしと相川さんの、限界距離。

これも客を引き付けて金にするための手法なのだと、におわせながら。

女子大生だけど、ただのバイトだけど、一生懸命仕事をしてるって思われたい。

次の瞬間。

「ねえ」

という声と共に、相川さんの手が伸びてきた。

温かい手は、あたしのアゴを捕らえる。

「そんなことすると、チューするよ?」