働かない頭をフル回転させて考えた結果、 「面倒なことに巻き込まれるのはゴメンだ」 と判断し、できるだけ見ないようにしてゴミ捨て場を通過することにした。 願わくば、明日大学に行く時間にはいなくなっていますように。 思い切って、一歩踏み出した。 コツ、コツ、コツ、コツ。 一歩ごとに脳ミソが揺れる。 あたしは車に引かれた猫の死体を避けるのと同じ要領で、できるだけ見ないようにしながら早足で歩いた。 よし、もう少しで通り過ぎる。 気が緩んだ、その瞬間。