「ひーちゃん、いつも情報早いよね。誰から仕入れてるの?」

あくまで、無邪気を装う。

今、突発的に思いつきましたという感じで。

向日葵はちょっと表情を硬くした。

あたしの読みは、ほぼ間違いないだろう。

「あー、うん。相川店長から」

向日葵はお喋りだ。

おかげで彼女のいるテーブルは盛り上がるし、自分ひとりではなかなかテンションを上げられないあたしとしては、心強い同僚である。

だけど同時に、彼女は覚えたことを誰かに話さないと気が済まないタチでもあるようだった。