ロンリーウルフ


「大金っていくらくらい? 1億とか?」

適当に多く見積もってみる。

レイヤはバカにするように笑った。

「まさか。わかんねーけど、何十万か」

あたしはとりあえず、なーんだと言わんばかりにつまらなそうな顔をしておいた。

「で、どうやらその金、お袋が盗んだ金らしくて」

「盗んだ? 誰から?」

「職場」

相川さんの顔と入れ墨だらけの腕が、チラチラ頭に浮かぶ。

「横領ってこと?」

「おう……りょう? 難しい言葉は、わかんねーけど」

ポツリポツリと紡がれていく言葉は、ほぼあたしの想像通りに展開している。