あたしはとりあえずシャワーを浴びて、手早く出掛ける準備をした。 「どこいくの?」 まだ起き上がらないレイヤは、今にも眠ってしまいそうだ。 「郵便局行ってくる。すぐ帰るけど、納豆巻きたくさんあるから、ご飯はこれで済ませといて」 「ああ、わかった」 雑誌の付録で付いてきた小さなトートバッグの中に、財布と携帯、そして郵貯の通帳を突っ込んで部屋を出た。 髪はまだ半乾きのままである。 この暑さだ。 歩いているうちに乾くだろう。