相川さんが自宅に駆けつけると、自宅に響香の姿はなかった。 いたのは、彼女の一人息子。 息子は高校生くらいで、それがとんでもなく生意気なクソガキだったそうだ。 響香はたしか、35だった。 おそらく、若干17歳ほどで彼を産んだことになる。 そんなに大きな子供がいるなんて、聞いたことがなかった。 息子は金や母の行方は知らないと主張した。 しかし、相川さんはそれを信じなかった。 追い詰めて、問い詰めて、痛め付けて、問い詰めて……。 彼を、あんな姿にした。 あたしの頭に、ヤツの顔が浮かぶ。