クソガキがシャワーを使っている間に、あたしはとりあえず部屋着へ着替えた。
本当はすぐにシャワーを浴びたかったけれど、こうなってしまっては仕方がない。
髪に刺さっているヘアピンを一つ一つ外して、スプレーでガチガチに固められた髪を少しだけほぐす。
頭皮が一気に緩む快感に浸り、ため息を一つ。
クローゼットに入れてあるケースから捨てようと思っていたバスタオルを一枚取り出した。
気に入っているタオルがガキの血で汚れたりしたらたまらない。
そして別れた男が置いていったTシャツとパンツも。
全裸でこの部屋をうろつかれても困る。



