振り向いた大淀が、はぁー…とため息をつく。 「中で何するか、わかってんの?」 「わ、わかってるよ」 「泣くんだぜ、お前」 「え?」 「部屋に入ってベッドに押し倒して、キスして、体触って……。 ものの5分もしないうちに、お前は泣きだすね」 「な、泣かないよ」 「『やっぱり樹じゃなきゃイヤだー』ってビービー泣いちゃって、俺は『しゃ―ねーなぁ』とか言って、手出しもできなくなって、泣いてるお前を連れて帰るんだ」 「そんなこと……」 あるかもしれない。 「……わかってんだよ、俺」