朝が待てなくて


ブルルルル……。


振動する重たい響きにあおられるように、わたしはムクッと立ちあがり、玄関のドアノブに手をかける。


ブォォォー……。


そのとき、低い唸り声が、トラックの発車する音に変わった。





ドアを開けて飛び出すと、もう樹の車は見えなくて


ただエンジンの音だけがだんだんと、遠ざかって行くのが聞こえた。