「でもどこにも行かないよ。休養しないと樹疲れちゃうからね」 会うだけでいいもん、って隣を見上げてそう言うと、こげ茶色の瞳とバシッと目が合った。 「バーカ、辛気臭いこと言うなって」 なーんて彼の目が笑う。 そしてその目を外さずに樹は言った。 「優しい彼女…だな」 サラッと何でもないことのように言われてんのに、見られてるだけでいちいちドギマギしてしまう。 「別に…」 ってブスッと言うのが精いっぱい。