夕方からの数学の授業が終わり、次は英語という休憩時間、何気に携帯をチェックすると、ライトが点滅していてメールが来てたみたい。 履歴を見ると… えっ、樹からだ! 《でっかい梨を買ったから、今から家まで持ってく》 え? 受信時間を見ると、もう1時間以上経っちゃってる。 急いで家に電話をすると、お母さんが間延びした声で言った。 「運転手さん来たよ」 えーっ、やっぱりー!? 「で?」 「大きな梨をお土産にくれてね、すぐに帰っちゃったんだけど…真琴によろしくって!」 …そんなの、ないよ……。