「はぁ? 言わねーし」 と笑いながら彼は付け加えた。 「だけど別れるときにはもう好き同士じゃあないからな。向こうは俺のこと嫌になったから振ったわけだし、俺だって結構ひどいこと言われたんだぞ」 「そうなの?」 「『甘い』だとか『信じらんない』だとか、考え方や人生観まで泣きながら完全否定されてさ。きっと正しいんだろうから引き下がったけど、内心結構ムカついてたんだ」 「ホントに?」 「てゆーか、今となってはむしろ嫌いだな、あんな女」 平気でそんなことを言った横顔をじっと見る。