「言っとくけど、あいつらにつきあってることがバレたら、マジ面倒くさいからな」 「……」 「あのませガキどもは、やれチューしろだの、抱っこしろだの、手をつなげだの、大騒ぎするに決まってる」 そんなことがイヤなの? 「もうつないでるし、手」 プスッと言って、重なる手を抜こうとしたら、大きな手にギュッとつかまれた。 「意地悪…言うなよ」 真顔でこっちを見る。 からの…困ったような笑顔。 ホント……上手い。 全然余裕なくせに―― わかっているのにドキドキしてしまう。 不公平だよ、こんなの。