「彼氏できたか?」 不意打ちのようにその言葉は飛んできた。 え… 「クラスにイイ男いたのかよ?」 クルクルッてパスタをフォークに巻きながら、もう一度彼はそう訊いた。 「い…ないよ」 「じゃあテニス部の先輩かな?」 「何が?」 「真琴も高校で、恋とかすんだろなって思って」 モリモリとパスタを食べながら、世間話みたく樹は言った。 「いい恋しなよ」 …… …… …………バカ。