彼が連れて行ってくれたのは、小さなガーデン付きの洒落たカフェレストランだった。 窓辺の二人席に通される。 「俺、ペスカトーレ」 お水を運んできたウェーターに、樹はメニューを見ずにそう告げた。 「サラダとドリンクのセットがあるんだっけ?」 「はい」とウェーター。 「俺はコーヒーで」 「わたしは…」 メニューの写真はどれもおいしそう! えー…っと 「明太子クリームとオレンジジュース」 散々迷ってからやっとそれに決めた。 やっぱ海老とアボガドのにすればよかったかな。