拝啓、高城様。


いかがお過ごしでしょうか?

今日は晴れていますか? 雨ですか? 雪ですか? 曇りですか?

そこに、私はいるでしょうか。


本当ならこんな手紙は書きたくないのですが、もし何かあったらどうしようかと思って、こうして私の気持ちを残させて頂きます。

日本語おかしいところが所々あるかもしれませんが、それは私の言語だと思って見逃してください。


今のところ辞書片手に書いているのですが。そんなことまでしてこの手紙を書く意味があるのかと言われると、自分でもわからないですが。


こういう手紙ってなんて言うのでしょう? 遺書? 遺書かな? 遺書で良いですか? 遺書です。


もし私が死んだら……そう考えると今も逃げたくなります。


恋愛して死ぬとか多分私くらいしかこの世にいないと思うので、もしかしたら政府のお偉いさん達が私を研究したいとか解剖したいとか言い出すかも知れません。

それは拒否してください。

そう両親に高城から伝えてください。うちの両親はお金に弱いのでお願いします。


お母さんに至っては毎日お金がないと嘆いていますし、その原因に私の意味不明な病気も関係しているのかと思うと、ここはやっぱり解剖された方がいいのでしょうか。

でも死んだら高城の傍にいたいです。

死んだ後くらいは好きなだけ傍にいて、気付かない高城を良いことにアレコレしたいと思います。


死んだら幸せになってね、なんて懐の大きいことは私には言えません。だって私が傍にいたいんです。


スキだって、私はどのくらい高城に伝えられただろう。

死ぬほどスキだって事実は充分すぎるほどに伝わったと思うんですけど。