ハルアトスの姫君―君の始まり―

「面白いほど同じリアクションを取るんだな、お前たちは。」

「なっ…。」

「つーかジア!真似すんじゃねぇ!」

「はぁ?」

「落ち着いて。二人とも。」

「にゃあー。」


相槌のように入ったミアの鳴き声に、二人は少し冷静さを取り戻した。


「クロハ、お前は何歳だ?」

「おれ?おれは22だけど…。」

「ならば私の年齢はその年齢の約22倍だ。」

「「えぇっ!?」」

「今年、500になる。」

「「ごっ…ごひゃく…?」」

「お前たちは双子か?」

「違うけどっ…だって500歳だなんて…人間はそんなに長く…。」

「生きられない。だから私はヒトではない。」

「え…?」


ただただ困惑するジアをよそに、クロハは顔をしかめつつも一つの答えに辿り着いたような表情を浮かべていた。


「…シュリ。」

「分かったようだな、クロハ。」


半信半疑、という表情のまま、クロハはゆっくりと口を開いた。










「魔女、か?」

「ご名答。」