「クロハは…お姉様があなたを信頼しているからこそ…不安、なのだと私は思っています。」
「正体不明の奴が大切な『お姫様』たちに近付いたら、どんな男だって心穏やかではいられないよ。」
「お姫様だなんて…そんなものではありません。
ただ私達は他とは絶対的に異なる存在なだけです。
そしてお姉様は…人間である時間が長いからこそ、呪いは辛い。」
「え…?」
自分の感覚から考えると、ミアの言葉は自分の予想から少しずれたものだった。
ミアの発言によれば、呪いが辛いのは『ミア』ではなく『ジア』。
傍から見れば、人間でいる時間が圧倒的に少ないミアの方が辛いかのように思える。
「私達は人間です。でも呪いを二人で分けたこと…つまりは猫という生き物であることを二人で共有したことで私達はただの『ヒト』ではいられなくなってしまった。」
「……。」
「ヒトじゃないのに、ヒトで在り続けているように見せかけるのは…風当たりが強いことです。
あの目でどれだけヒトから避けられていたか…。
私は猫でいる間は誰にも避けられたりしません。ヒトである私を知る人は、お姉様とクロハ、そしてクロハの家族以外は誰もいません。だからこそ拒まれずに済みます。元々ヒトという枠からは外れてしまっているのですから、それ以上に外されることは…ありません。」
ミアの言うことはもっともだった。
ヒトは何かの枠に入ろうとする前から入っている。
枠には絶対的な境界線が存在し、その狭間のイキモノはそれぞれに属するモノに拒まれる。多かれ少なかれ。
それをはね退けることができる場合などごく少数で、ほとんどがどこかで何かを諦める。
たとえば…『理解してほしい人だけの理解を求めたり』、という形で。
『属しないもの』として自分を思い出し、思わず苦笑が漏れた。
「正体不明の奴が大切な『お姫様』たちに近付いたら、どんな男だって心穏やかではいられないよ。」
「お姫様だなんて…そんなものではありません。
ただ私達は他とは絶対的に異なる存在なだけです。
そしてお姉様は…人間である時間が長いからこそ、呪いは辛い。」
「え…?」
自分の感覚から考えると、ミアの言葉は自分の予想から少しずれたものだった。
ミアの発言によれば、呪いが辛いのは『ミア』ではなく『ジア』。
傍から見れば、人間でいる時間が圧倒的に少ないミアの方が辛いかのように思える。
「私達は人間です。でも呪いを二人で分けたこと…つまりは猫という生き物であることを二人で共有したことで私達はただの『ヒト』ではいられなくなってしまった。」
「……。」
「ヒトじゃないのに、ヒトで在り続けているように見せかけるのは…風当たりが強いことです。
あの目でどれだけヒトから避けられていたか…。
私は猫でいる間は誰にも避けられたりしません。ヒトである私を知る人は、お姉様とクロハ、そしてクロハの家族以外は誰もいません。だからこそ拒まれずに済みます。元々ヒトという枠からは外れてしまっているのですから、それ以上に外されることは…ありません。」
ミアの言うことはもっともだった。
ヒトは何かの枠に入ろうとする前から入っている。
枠には絶対的な境界線が存在し、その狭間のイキモノはそれぞれに属するモノに拒まれる。多かれ少なかれ。
それをはね退けることができる場合などごく少数で、ほとんどがどこかで何かを諦める。
たとえば…『理解してほしい人だけの理解を求めたり』、という形で。
『属しないもの』として自分を思い出し、思わず苦笑が漏れた。



