* * *
「…思い出せるものだな、鮮明に。」
思わず記憶の鎖を手繰り寄せてしまい、苦笑が零れる。
思い出せば余計に切なくなるのは分かっていたはずなのに。
「お前に殺されるくらいならば、死んでいてほしかった。」
これは正直な気持ちだった。
あんなに愛した人に命を狙われているのは信じ難かったし、信じたくもないことだ。
こうなるくらいなら綺麗な思い出だけをそのまま残しておきたかったし、その思い出とともに死にたかった。シャリアスにも同じように、自分との思い出を抱いて死んでほしかった。
「記憶も…なくしているかもしれないな。」
でなければヴィトックスを襲おうなどと思うはずもない。
シャリアスは魔法使いだ。しかもそんなに弱い魔力の持ち主ではなかった。
他からの暗示に屈するとは能力的に見ても妥当な考えではない。
やはり理論上、彼自身の意志によってレスソルジャーを動かしているとしか考えられない。
ぽつりぽつりと想いを口にしてみるものの、その呟きは切なく部屋の空気に溶けていった。
言葉にして初めて、自分がどれだけ彼を想っていたのかを痛感する。
100年以上経ってもなお、自分の心は彼に凌駕されたままだった。
「待ち人が来ないことなど…知っていたんだ、私は。」
そう言って一瞬だけ笑い、記憶の蓋を閉じた。
「…思い出せるものだな、鮮明に。」
思わず記憶の鎖を手繰り寄せてしまい、苦笑が零れる。
思い出せば余計に切なくなるのは分かっていたはずなのに。
「お前に殺されるくらいならば、死んでいてほしかった。」
これは正直な気持ちだった。
あんなに愛した人に命を狙われているのは信じ難かったし、信じたくもないことだ。
こうなるくらいなら綺麗な思い出だけをそのまま残しておきたかったし、その思い出とともに死にたかった。シャリアスにも同じように、自分との思い出を抱いて死んでほしかった。
「記憶も…なくしているかもしれないな。」
でなければヴィトックスを襲おうなどと思うはずもない。
シャリアスは魔法使いだ。しかもそんなに弱い魔力の持ち主ではなかった。
他からの暗示に屈するとは能力的に見ても妥当な考えではない。
やはり理論上、彼自身の意志によってレスソルジャーを動かしているとしか考えられない。
ぽつりぽつりと想いを口にしてみるものの、その呟きは切なく部屋の空気に溶けていった。
言葉にして初めて、自分がどれだけ彼を想っていたのかを痛感する。
100年以上経ってもなお、自分の心は彼に凌駕されたままだった。
「待ち人が来ないことなど…知っていたんだ、私は。」
そう言って一瞬だけ笑い、記憶の蓋を閉じた。



