ハルアトスの姫君―君の始まり―

言葉も飲み込まれるほどの激しいキスに、シュリは必死でついていった。
シュリの後頭部に回った手が熱い。だけど、まるで壊れやすいものに触れるかのように優しい。
だが、唇は欲望に正直だった。
重ね合わせるだけじゃ物足りないのはシャリアスもシュリも同じだった。
もっと欲しい、果てまで。
そう思うほどに渇望していた。お互いを貪欲に求めて、自分の内側に全てを残しておこうと必死だった。


太陽の光が降り注ぐ昼間。
ベッドに倒れ込んだのはもうキスだけでは足りなくなっていたからだった。


背中にベッドの柔らかさを感じ、正面には少し余裕のない表情を浮かべたシャリアスがいた。
シャリアスの熱い唇がそっと首筋にあたる。


「ごめん。余裕…ないよ…?」

「構わない。お前の全てを私に残せ…。」

「シュリもね。」

「え?」

「シュリの全てを僕に頂戴。」


会話らしい会話はそこで終わりだった。
あとはただ、欲にまみれた声だけがただ響く。





何度果てたのか分からないほどの倦怠感が身体中を包んでいた。
でもその気だるさが妙に心地よい。
身体も心もシャリアスで満たされるというのはこういうことなのかもしれない、と密かにシュリは思っていた。