「ねぇ、葉音」 私は、葉音の机の前に立つ 葉音の目線は、手元の本に向いている 「…めんどくさい」 「まだ何も言ってないよ」 私に目もくれない葉音にムッっとなった だから、本を奪う 「…用件をどうぞ?」 諦めたように、私に向いた葉音が言った 「葉音と瑞希が、来週誕生日だから…皆で誕生日会したい!」 「…。あー…そっか。俺、来週誕生日なんだ」 一瞬、遠い目をした葉音は、忘れていたように言った