レオは胸がぐっと締め付けられた。


茜と結ばれることは一生ないのだと思っていた。


それでも想いを断ち切ることなんてできなかった。


レオは、茜の目頭から溢れ鼻根部を伝い、シーツの上に流れていく涙を指先でそっと拭った。


レオの頬に触れていた茜の手を包み込むように握りしめ、ゆっくりと顔を近づけていく。


唇と唇が重なり合い、二人は瞼を閉じた。


とても優しく温かな口づけだった。


太陽が昇り、二人を祝福するように窓辺から日が射してくる。


日向とバドは顔を合わせ、物音を立てないようにゆっくりと部屋を出た。