生徒会室は4階の左階段のすぐ隣にある。


左階段は校内の端にあり、生徒は滅多に左階段を使わない。


また、1階が一年生教室、2階が二年生教室、3階が3年生教室となっているので、4階まで生徒が上がってくることは殆どない。


離れのような特別な場所に生徒会室があるのだ。

生徒会室の扉の前に立ち、大きく深呼吸をして扉を開けると、中は会議室のような作りになっていた。


学校というより、会社の一室のような作りに一瞬たじろいだ。


そして、すでに席に座っている生徒会委員の顔ぶれを見るより先に聞き慣れた声が鼓膜に届いた。


「怜央ちゃん!」