日向と人間たちが無事に逃げたことを確認すると、魔力を放ったレオは、ガクっと膝をついた。
そこに、キルリアが歩み寄る。
「さすがは魔界の王位継承者といったところか。
だがなあ……」
キルリアは片膝をつき、レオの目線に合わせると、レオの顎を指先でくいっと持ち上げた。
「王位継承権は俺の方が上なんだ」
「……なに?」
レオは勝ち誇ったように微笑むキルリアを下から睨みつけた。
「俺はレオボルド・ツェペシュ王とその正妻カルレア王妃の実子だ。
ツェペシュ家長男がヴラド。
次男が現王ラシード。そして三男が俺になる。
いずれも母は違うが、レオボルド王の実子だということに間違いはない。
つまり、お前は俺の甥っ子だ」
キルリアは妖艶な瞳で囁くように真実を告げた。
レオは青ざめながら、叔父だというキルリアを見上げた。
言われてみれば確かにヴラドやラシードに雰囲気が似ている。
しかし三男がいるなんて聞いたことがない。
そこに、キルリアが歩み寄る。
「さすがは魔界の王位継承者といったところか。
だがなあ……」
キルリアは片膝をつき、レオの目線に合わせると、レオの顎を指先でくいっと持ち上げた。
「王位継承権は俺の方が上なんだ」
「……なに?」
レオは勝ち誇ったように微笑むキルリアを下から睨みつけた。
「俺はレオボルド・ツェペシュ王とその正妻カルレア王妃の実子だ。
ツェペシュ家長男がヴラド。
次男が現王ラシード。そして三男が俺になる。
いずれも母は違うが、レオボルド王の実子だということに間違いはない。
つまり、お前は俺の甥っ子だ」
キルリアは妖艶な瞳で囁くように真実を告げた。
レオは青ざめながら、叔父だというキルリアを見上げた。
言われてみれば確かにヴラドやラシードに雰囲気が似ている。
しかし三男がいるなんて聞いたことがない。



