ヴァンパイア王子~覚醒のblood~

人間を家畜のように扱い、命に対する尊厳すら抱かない。


彼らに無理やり拉致られ、恐怖の中で死んでいった沢山の人間のことを思うと胸が詰まる。


レオは彼らを睨み付けながら、歩き出した。


彼らは道を開け、レオを取り囲んでいく。


前後左右コクーン達に囲まれたレオは、ぴたりと足を止めた。


「今だ!」


彼らの中の誰かが声を上げた。


かすれるような野太い声だ。


その声を合図にコクーンたちはレオに群がった。