「さあ、帰るか」


そう言ってキルリアが立ち上がった途端、出口の扉が勢いよく開いた。


「そこまでだ!」


レオと日向が開いた扉から現れた。


二人の姿を見たキルリアは驚いたのも束の間、余裕の表情で歩み寄る。


「ほほう、よくここに来たな。殺されに来たか?」


「違う。お前を殺しに来たんだ」


キルリアとレオは、よく見れば顔立ちがどことなく似ていた。


背丈もほぼ同じ。着ている制服も同じ。


しかしキルリアの方が狡猾そうで、影があった。


その影響なのか分からないが、対面する二人の美少年は、圧倒的な力の差があるように見える。


どちらが上かと聞かれたら、もちろんキルリアの方が上だ。


強がっているようにしか見えないレオの言葉に、キルリアは声を上げて笑った。


それにつられるように、コクーン達も笑い出す。