ヴァンパイア王子~覚醒のblood~

「冗談だよ」


レオの笑顔に、茜は言い知れぬ寂しさを感じた。


茜の手元にあるココアがなくなったのを見ると、レオは立ち上がった。


「帰ろうか、送るよ」


茜は言われるがままに立ち上がった。


レオは假屋崎に言ったように、茜を家まで送っていった。


このままずっと家に着かなければいいのに。


茜はレオの隣で歩きながら、そう思っていた。


茜の家の前に着くと、レオは茜に真剣な表情で忠告した。


「假屋崎には近付くな」


「どうして?」


「どうしても」


「……神無月君が言うなら気をつける」


茜の従順な態度に、レオは複雑な気持ちになった。