ヴァンパイア王子~覚醒のblood~

「どうした?」


レオの言葉に、茜はハッと我に返った。


「ううん! 何でもないの!」


茜は笑顔を作り、ココアを啜った。


懐かしい味がして、なんだか泣きそうになった。


「ねえ、さっき茜って呼んだよね?」


「ああ、そうだったっけ?」


「夢で見た人と一緒の声に聞こえたから、ちょっとびっくりした」


「夢?」


「最近よく見る夢。
顔に靄がかかってる男の人が私の名前を呼ぶの。
私がその声に気が付いて近付こうとすると、遠くに行っちゃって消えていくの。
毎日のように見てたのに、そういえば最近見ないな」


「案外、すぐそばにいたりして」


茜は目を見開いてレオを見た。