ヴァンパイア王子~覚醒のblood~

茜の心臓はまた大きく鳴りだす。


(私、何も考えずにきちゃったけど、これってどういう意味なんだろう?
どうして神無月君は嘘までついて、私を家に誘ったんだろう)


分からないことだらけだったが、後悔はなかった。


むしろ、二人きりになれて嬉しいという気持ちの方が大きかった。


(私、神無月君のこと……)


茜がレオを見ると、レオはちょうどココアを作り終え、持ってきてくれている最中だった。


レオは茜にカップに乗ったココアを渡した。


甘く美味しそうな匂いと、温かな湯気が昇っていた。


リビングには暖炉があり、炉内からはパチパチと薪が燃える音と暖かな空気が部屋を満たしていた。


「ありがとう」


茜はカップを受け取ると、そこに乗っている二つの角砂糖とミルクポーションに目を留めた。