眼鏡を取った假屋崎の顔は、鳥肌が立つくらいかっこよかった。


小さな顔に、整った鼻筋。形のいい薄い唇。


それだけでもかっこいい要素は備えているが、何よりも目を見張るのが、二重瞼の綺麗な瞳だ。


その瞳に見つめられれば吸い込まれてしまいそうになるほど、魅力的な目をしていた。


「すみませ~ん! 大丈夫ですかぁ!?」


遠くの方からサッカー部の声が聞こえた。


「大丈夫です」


假屋崎はそう答えると、転がっていたサッカーボールを蹴った。


「ありがとうございます!」


ボールを受け取った部員たちは手を上げ、假屋崎にお礼した。


「ああ、壊れちゃったな」


假屋崎は落ちた眼鏡を拾い上げた。


茜はハッと我に返り、勢いよく頭を下げた。


「ごめんなさいっ! 私のせいで」