「それでしたらやはり、秘密結社の精鋭を送り込みましょうか」


「だがあいつらは人間界のことを何も知らない。
派手な動きをされて、人間にヴァンパイアのことがバレては大変だ。
赤銀の一件であまりにも多くの人間の記憶を改ざんした。
再びニュースになるような事件を起こしてみろ。
安易に記憶を消せば、どこかで必ず歪みが生じる」


「しかし……」


適任者がいなく、二人が困り果てているその時だった。


「俺を行かせてくれ!」


レオが飛び出した。


「レオ!?」


「レオ様!?」


ヴラドとラシードは驚いて振り返った。


日向はあいたたた、と額を手で押さえた。