「新学期が始まったと同時に、こんな悲しい出来事を皆さんにお話しすることは極めて残念ではありますが、嬉しいニュースもあります。

新しい先生を迎えることになりました。先生は空手、合気道等、様々な武術を習得しております。


そんなことはないと思いますが、女子生徒の死は他殺の可能性があるという一部の偏った噂にも対処できるよう、先生を生徒会の顧問に任じました」


生徒会、という単語が出ると生徒達、とりわけ上級生達がざわめき出した。


怜央や茜も噂で少し聞いたことがある程度だが、この学園の生徒会は少し変わっているらしく生徒会に入れるのは学園内で選ばれた優秀な生徒のみで、生徒会の役員がこの学園を支配していると言っていいほど力を持った組織なのだ。


先生達ですら生徒会には口出しできず、噂では校長先生よりも影響力があるのではないかと言われている程だ。


今まで顧問など存在しなかったにも関わらず、その顧問が新しく赴任してきた先生がなるなど言語両断。


生徒達から不満の声が上がるのは当然の成り行きだった。