「ふむ。どうやら皆揃ったらしい。全員集合させるか」


赤銀がパチンと指を鳴らすと学校をドーム状に包んでいた結界が解かれた。


そしてその後、聞きなれた声が怜央の耳に届いた。


「なんや!? 入れるようになったで!
ほら假屋崎! 急げ急げ! 校庭や!」


間の抜けた関西弁が遠くから聞こえ、次いでドタドタと走ってくる足音が聞こえた。


「まさか、日向と假屋崎も?」


「ああ。メールには全員参列するようにと書いてあっただろ?」


「あいつらも、殺す気か?」


「いや。儀式には見学者がいた方が盛り上がると思ってね。
だが、邪魔するようなら殺すよ」


殺すことになんの躊躇(ちゅうちょ)もないようだった。


こいつは、危険すぎる。


「ダメだ! 来るな!」


怜央は二人に聞こえるように叫んだ。