怜央の瞼がゆっくりと開けられる。


目覚めると、そこは見慣れた怜央の部屋だった。


首を横に傾けると、頭がズキリと痛む。


(確か俺は、生徒会室で死体を見て。それで……)


夢だったのではないかと思った。


怜央の記憶に残る出来事は、あまりにも現実離れしていた。


のそのそと起き上がり、壁をつたいながら、まだフラフラする足取りで一階のリビングへ向かった。


リビングからテレビの音が聞こえてくる。


緊迫するアナウンサーの声。