「あ、だって。今日のは聞かなかった事にしてよ」
「イヤよ」
「頼むよ。だって俺明日……」
「嬉しかったもん!」
「え?」
あたしの顔も、多分赤い。
怒ろうと思ってたのに、怒鳴ってやろうと思ってたのに。
変ね。
涙が込み上げてくるなんて。
「あたし、宗司さんが好きなんだもん」
そう言ったら、空気が抜けた風船みたいにあたしを支えるものが無くなっちゃって、ぺたりと道路に座りこんだ。
言っちゃった。
待ってって言われたのに、言っちゃった。
でも後悔はない。
すっきりした。
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