ショコラ~恋なんてあり得ない~



「和美ちゃんだったら、どうする?」

「私ですか? うーん。ちょっとその状況になったことが無いので分からないですけど。
待つ……かなぁ」

「やっぱ、待つ?」

「でも私だったら、その間に不安になっちゃうかも知れないです。自分に自信ないですし」

「あたしだってないわよ?」

「詩子さんは大丈夫ですよ! 
マサさんだって、詩子さんの事すごく褒めてます、いつも。
私、ヤキモチ焼いちゃうほどですよぉ」


最後の方は尻すぼみ。
あれれ、話がまた違った方に行っちゃった。

彼女はカクテルを一気に飲み干して、机にうずくまった。