「あたしっ、そ、宗司さんに伝えたいことがあるんだけど」

「え? 何?」

「あの。あのね」


唾が一杯溜まってくる。
何だか飲み込み方さえ分からなくなってきた。

掌に汗がにじんで、頭の奥がカーッとなる。

何これ。
告白ってこんなに大変なものだったの?

何度か冷たく断ったこともあったけど。
悪かったわ。
ごめん、反省する。

だから今はあたしに勇気をちょうだいー!!


「あの、あたし」

「え? あの」

「あたしねっ」

「ちょっと待って!」


何の空気を読んだのか、突然真顔に変わった宗司さんが、口元を押さえている。
顔は真っ赤。目は落ち着くなく動いている。