ショコラ~恋なんてあり得ない~


あたし、勝手なことばっかり言ってる。
今ごめんなさいを言わなきゃいけないのは、あたしの方じゃない?

でも、何だか声も震えて、強がってなきゃ涙が出てきそうなんだけど。
これって一体どうなってるの?


「あのね」

『うん』

「月曜の朝九時くらいってヒマ?」

『えっと。うん、大丈夫だけど』

「この間のフラッペの試食会するの。宗司さんも呼べって親父が……」

『マスターが?』


意外そうな声。
そうね、あたしも意外だったわ。


『分かった。行くよ』

「そう。じゃあ、親父に伝えとく」