雄悟先生に言われたとおり、ゆっくりと深呼吸をする。

優しい先生の手が背中をさすってくれて、自然と体の震えが小さくなった気がする。



「落ち着いたか?」

「うん……」



雄悟先生から離れる。

先生の支えがなくても、なんとか自分の足で立てている。



「風呂、入ってこい。風邪ひくぞ」

「で、でも……」



怖い。一人でお風呂入るの、怖いよ……。



「お、お風呂入ってる時にもしも雷が鳴ったら……どうすればいいの……?」



雷が鳴ったら、正気でいられる自信がない。

体は硬直して震えるし、立っていられなくなる。

それに、もし停電とかになったら……っ!

だから、タオルで拭いて着替えるだけでいい……。

そう言おうと思った、だけど。



「わかった。一緒に入ればいいだろ」

「……へ?」



一緒に……はい、る?